daikanyama tsutaya books' concierges recommend 9 magazines vol.1

代官山 蔦屋書店コンシェルジュがおすすめする注目の洋雑誌 Vol.1

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代官山 蔦屋書店コンシェルジュがおすすめする注目の洋雑誌 Vol.1

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text: momoko kawabata (daikanyama tsutaya books magazine concierge)

「雑誌は時代を映す鏡」とも言われている。さまざまな媒体から情報を得やすくなった昨今、紙をめくりながら文化に触れる味わいを体感してほしい。そんな思いから、代官山 蔦屋書店の雑誌コンシェルジュが“今”読んでほしい洋雑誌をピックアップ。ファッションやインテリア、トラベル誌などバラエティ豊かな9冊は、思わず手に取ってしまいたくなるような魅力ばかり。ご紹介する雑誌は全て代官山 蔦屋書店の店頭にてお取扱い中。ぜひ、足を運んでみてはいかが。

01. apartamento issue #31


2008年に創刊した、バルセロナ発のインテリア雑誌。一般的なインテリア誌とは一線を画した本誌は、日本のみならず世界各国でカルト的人気を博している。毎号、インテリア誌でよく見る「おしゃれできれいな部屋」に疑問を持ち、「住人の個性が滲み出ているような部屋」にフィーチャー。過去には、美術家の横尾忠則や映画監督の Wesley Anderson (ウェス・アンダーソン)、カリスマ主婦の Martha Stewart (マーサ・スチュワート) など、各国の文化人の部屋を特集。最新号では、2022年に写真界のノーベル賞とも言われる「ハッセルブラッド国際写真賞」を受賞した、インド人写真家の Dayanita Singh (ダヤニータ・シン) を取り上げ、表紙にはデンマーク人アーティストの Tal R (タル・アール) の作品を起用するなど、この瞬間に最も注目度の高い人物とともに制作されている。

02. ARK JOURNAL VOLUME Ⅸ


2019年にスカンジナビアにて創刊され、「私たちの周りの空間、そこに置くオブジェクト、そのオブジェクトの作り手」をテーマに、デンマークのインテリア雑誌エディターである Mette Barfod (メッテ・バーフォード) が手がけている。本誌では、建築、デザイン、アートの架け橋となるべく、スカンジナビアの美学や価値観の永続性にフォーカスし、優れたアイディアや独創的なデザイン、使用されている素材についての議論を展開。最新号では、「何がすでに存在しているのか」という問いを掲げ、新しいプロジェクトや修復、拡張に対して注がれる創造性と、それに伴う努力を垣間見ることができる。

03. Griffé 1


2023年春に新しく刊行された、パリ発のファッション誌。ファッション史家の Salomé Dudemaine (サロメ・デュデメイン) とヴィンテージ専門家の Julien Sanders (ジュリアン・サンダース) によって創刊された。 世界的にもよく知られているファッションブランドに保管されている記録を紐解き、それに携わる人々へのインタビューなどを通じて、彼らのブランドの企業史や商業史を明らかにする。記念すべき創刊号で特集されるのは、Maison Margiela (メゾン・マルジェラ)。メゾンの隠された秘密に迫り、まだ知られていないストーリーを探究する。
※仏/英併記

04. HOLIDAY No.391


毎号、世界各地の一国にフィーチャーするトラベルカルチャー誌。1946年から1977年にかけてアメリカで発行され、最盛期には100万人以上もの購読者がいた、伝説的な雑誌。一度は廃刊するものの、2014年に Balmain (バルマン) や Isabel Marant (イザベル マラン) などのアートディレクターを務める Franck Durand (フランク・デュラン) によって、パリで復刊。最新号はトルコのイスタンブールを特集。トルコ式公衆浴場体験記やトプカピ宮殿の歴史について深掘りする。また、「アジアの初期」という特集では、モトーラ世理奈をモデルに撮影した、写真家ホンマタカシの作品も掲載。

05. HOMME girls VOLUME 9


2019年 NY にて創刊。メンズウェアを取り入れた装いを好み、そしてまとう女性に向けて制作されたインディペンデント誌。旧来の女性観やトレンドに縛られない、自由で新しいルックをテーマにした『HOMME girls』は、NY のファッション業界を牽引してきた Thakoon Panichgul (タクーン・パニクガル) が自身のブランドを休止し、創刊した。最新号では、モデルで俳優の水原希子や、実業家でモデルの Kylie Jenner (カイリー・ジェンナー)、映画『ゴーン・ガール』にも出演した、モデルで女優の Emily Ratajkowski (エミリー・ラタコウスキー) など、さまざまな媒体で活躍する女性を特集している。

06. Interview ISSUE 548


ポップアートの旗手とも呼ばれたアメリカ出身の世界的画家 Andy Warhol (アンディ・ウォーホル) によって1969年に創刊された。本誌は、『Interview』の名の通り、映画、音楽、アート、文学、ファッションなどのサブカルチャー界で活躍している人物へのインタビュー記事を掲載している。最新号では、カナダのトロント出身のシンガーソングライターであり、デビュー後から驚異的な記録と鮮烈な印象を残した The Weekend (ザ・ウィークエンド) にフォーカス。

07. l’etiquette MEN #10


編集長 Gauthier Borsarello (ゴーチェ・ボルサレロ) と、トラベル誌『HOLIDAY』の編集長Franck Durand (フランク・デュラン)、Mark Beauge (マーク・ボウジェ) などが手がけるパリのメンズファッション雑誌。毎号季節のトレンドが掲載されており、アートワークとしてのファッションではなく、実際に読者が購入して着こなすことのできるスタイリングが多く紹介されている。最新号の特集にはアメリカの元プロボクサーの Mike Tyson (マイク・タイソン) のリング上でのスタイリング流儀や、映画『カジノ』にて、俳優 Robert De Niro (ロバート・デ・ニーロ) の衣装を担当した Rita Ryack (リタ・ライアック) によるインタビューも掲載。

08. l’etiquette FEMME #01


パリ発のメンズファッション誌『l’etiquette』のレディース版。仏新聞『MADAME FIGARO』の Emilie Faure (エミリー・フォール) と Marie Ottavi (マリー・オッターヴィ) が共同で創刊した。雑誌のコンセプトはメンズ誌と同様で、読者が実際に真似しやすいスタイリングを掲載。今号で注目すべきは、90ページから始まる、かつて表舞台で起こった女性軽視に繋がる100のファッションスタイルの特集。過去を振り返りながら未来へ進む私達へ、ファッションの意義と意味を問いかける。
※仏語のみ

09. self service No.58


PRADA (プラダ) や CHANEL (シャネル) などのブランドを手掛けてきたクリエイティブディレクターの Ezra Petronio (エズラ・ペトロニオ) と『 VOGUE PARIS』 のファッションディレクターとして活躍した Suzanne Koller (スザンヌ・コラー) によって、1994年パリにて創刊した、ファッション&カルチャー誌。常に世界のクリエイターから高い注目を集めており、斬新でアーティスティックなビジュアル、質の高いテキストページが特徴。今号で注目すべき特集は、有名雑誌のエディターや世界的に活躍しているフォトグラファー、スタイリストなどが自身に影響や刺激を与えた瞬間やアイコンをあげ、それをどのように自身のキャリアに繋げたかを語ったインタビュー。