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【上映中】 今週のTFP的おすすめ映画

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【上映中】 今週のTFP的おすすめ映画

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「今、観るべき」「今からでも観れる」映画を週替わりでご紹介。東京都心で公開中の映画を中心に、The Fashion Post (ザ・ファッションポスト) 編集部おすすめの作品を、大型シネコンからミニシアターまでセレクト (毎週火曜更新)。

3月21日〜3月27日

『ロストケア』

©︎2023「ロストケア」製作委員会

作家の葉真中顕の小説『ロスト・ケア』(2013)を原作に、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(2018)の前田哲監督と『四月は君の嘘』(2016)の脚本家の龍居由佳里が、共に脚本を手がけた社会派サスペンス映画。早朝の民家で老人と訪問介護センターの所長の死体が発見された。まず容疑者として疑われたのは、施設で働く介護士の斯波だったが、かれは介護家族に慕われるような献身的な介護士だった。しかし、捜査が進むと、彼が働き始めてから老人の死亡率が異常に急激に高まっていたことが判明する。斯波は、数々の老人の命を奪ったことを認めたものの、それは「殺人」ではなく「救い」だと言い張る。法の正義のもと、斯波が自らの信念と向き合う姿を通し、家族のあり方と人の尊厳が問いかけられた。

公開日: 3月24日(金)
監督: 前田哲
出演: 松山ケンイチ、長澤まさみ、鈴鹿央士
HP: lost-care.com

『雑魚どもよ、大志を抱け!』

©︎2022「雑魚どもよ、大志を抱け!」製作委員会

『百円の恋』(2014) で知られる足立神監督が、自らの小説『弱虫日記』(2017)をもとに、葛藤とコンプレックスを抱える少年たちの掛け替えのない日々の青春を描いた。地方の町に暮らす小学生の瞬は、乳がんを患っている母親の病状よりも、中学受験のために無理やり学習塾入れられそうなことを心配していた。彼の周りには、犯罪歴のある父親を持つ者や、いじめを受けながらも映画監督になる夢を抱く者など、様々な境遇にありながらも前へ進み続ける友人たちがいた。しかしある日、瞬がいじめを見てみぬふりをしたことをきっかけに、彼らとの関係がギクシャクしてしまう。さらに、まるで罰が当たったかのように母親の乳がんも再発してしまう。

公開日: 3月24日(金)
監督: 足立神
出演: 池川侑希弥、田代輝、白石葵一
HP: zakodomoyo-movie.jp

『デビッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム』

©︎2022 STARMAN PRODUCTIONS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

世界的ロックスター、David Bowie (デヴィッド・ボウイ) の人生とその才能に焦点が当てられた音楽ドキュメンタリー映画。伝説的ロックバンドNirvana (ニルヴァーナ) の Kurt Cobain (カート・コバーン) のドキュメンタリー映画『COBAIN モンタージュ・オブ・ヘック』 (2015) を手掛けた巨匠 Brett Morgen (ブレッド・モーガン) が監督を務めた。David Bowie の迫力満点のライブ映像や本人のナレーションを通して、同氏の音楽の旅路を追体験してみてはいかが。

公開日: 3月24日(金)
監督: Brett Morgen (ブレッド・モーガン)
出演: David Bowie (デヴィッド・ボウイ)
HP: dbmd.jp

『アンドレ・レオン・タリー 美学の追求者』

©RossvackProductions LLC, 2017. All Rights Reserved.

初のアフリカ系アメリカ人 VOGUE (ヴォーグ) クリエイティブ・ディレクター、André Leon Talley (アンドレ・レオン・タリー) の生涯が描かれたドキュメンタリー映画。1948年に、人種差別が色濃く残る時代のアフリカ南部で幼少期を過ごした同氏が、如何に白人の占める割合の多いファッション業界において、圧倒的な影響力を持ち、非白人モデルやデザイナーたちの進出に貢献したか。彼の人生と数々の功績が、Tom Ford (トム・フォード) Marc Jacobs (マーク・ジェイコブス) ら業界を代表する人物のインタビューをもとに振り返られた。

公開日:3月17日(金)
監督:Kate Novack (ケイト・ノヴァック)
出演:André Leon Talley (アンドレ・レオン・タリー)、Anna Wintour (アナ・ウィンター)、Tom Ford (トム・フォード)、Marc Jacobs (マーク・ジェイコブス)
HP:andremovie.com

『コンペティション』

©︎2021 Mediaproduccion S.L.U, Prom TV S.A.U.

大富豪の起業家は自身のイメージアップのため、伝説に残る映画を作ろうと思い立つ。そこで、変わり者の天才映画監督ローラ、世界的スターのフェリックスと、老練な舞台俳優イバンの3人が集められ、ベストセラー小説の映画化に挑む。しかし、エゴが強すぎる3人は全く気が合わず、リハーサルは予想外の展開を迎えることに。名優 Penélope Cruz (ペネロペ・クルス) Antonio Banderas (アントニオ・バンデラス) が、母国スペインにて共演を果たし描いた、業界風刺のエンターテイメントを是非劇場にてご覧あれ。

公開日:3月17日(金)
監督:Gaston Duprat (ガストン・ドゥプラット)、Mariano Cohn (マリアノ・コーン)
出演:Penélope Cruz (ペネロペ・クルス)、Antonio Banderas (アントニオ・バンデラス)、Oscar Martínez (オスカル・マルティネス)
HP:competition-movie.jp

『零落』

©︎2023 浅野いにお・小学館/「零落」製作委員会

『ソラニン』(2005) や『おやすみプンプン』(2007) などで知られる漫画家の浅野いにお作の、息苦しい現代を生きる漫画家の哀しくも美しい漫画を、同タイトルにて竹中直人監督が実写化。8年間の連載が終了した元・人気漫画家の深澤は、自堕落で鬱屈とした毎日を過ごしていた。SNSからは辛辣な酷評、担当編集者とは考え方のすれ違い、そして多忙な漫画編集者の妻とは離婚の危機。世間の煩わしさから逃げるように漂流していた彼は、ある日、猫のような目をした風俗嬢・ちふゆと出会う。自分のことを詮索しない彼女に惹かれた深澤は、彼女の故郷へ向かうことに。斎藤工が主演を務め、『ブギウギ』(2023) のヒロイン役の趣里、『台風家族』(2019) MEGUMI (メグミに加えて、玉城ティナら個性的なキャストがスクリーンを彩った本作をチェックしてみて。

公開日:3月17日(金)
監督:竹中直人
出演:斎藤工、趣里、MEGUMI (メグミ)、玉城ティナ
HP:happinet-phantom.com/reiraku

『ミューズは溺れない』

©︎カブフィルム

新鋭監督の淺雄望がインディーズ映画界の登竜門とされる TAMA NEW WAVE (タマ・ニュー・ウェーブ) と田辺・弁慶映画祭の双方にてグランプリを獲得した、長編デビュー作。アイデンティティの揺らぎや、創作を巡るもがきなど、葛藤を抱えながらも前進しようとする高校生のひと夏の青春が描かれた。高校で美術部に所属する朔子は、船のスケッチ中に海に転落してしまう。それを目撃した西原は「溺れる朔子」の絵を描き、コンクールで受賞した上、その絵が学校に飾られることに。悔しさから絵の道を諦めた朔子は、代わりに新たな創作に挑戦しようとするものの、全く上手くいかない。そんなある日、朔子は次回作のモデルも西原にお願いされ、「なぜ自分をモデルに選んだのか」という疑問をぶつける。

公開日:3月18日(土)
監督: 淺雄望
出演:上原実矩、若杉凩、森田想
HP:a-muse-never-drowns.com

『ひとりぼっちじゃない』

©︎2023「ひとりぼっちじゃない」製作委員会

『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004) をはじめ、数々の名作を世に送り出した脚本家の伊藤ちひろが、10年かけて書き上げた日記形式の小説を、行定勲監督のプロデュースのもと映画化。人と上手くコミュニケーションを取れないススメが恋をしたのは、アロマ店を営む謎めいた女性の宮子だった。彼自身でも知らない自分のことを、理解してくれる宮子に惹かれる一方、彼女のことは全く分からないことに思い悩んでいた。そんなある日、ススメは友人からから宮子について驚きの真実を知らされる。King Gnu (キングヌー) の井口理の初主演を飾った本作をお見逃しなく。

公開日: 3月10日(金)
監督: 伊藤ちひろ
出演: 井口理、馬場ふみか、河合優実
HP: hitoribocchijanai.com

『オットーという男』

©︎2023 Columbia TriStar Marketing Group, Inc. All Rights Reserved.

名優 Tom Hanks (トム・ハンクス) が今回演じたのは、いつも不機嫌で町一番の嫌われ者のオットーという男。曲がったことが大嫌いな彼は、ルールを破る者には説教し、挨拶されても仏頂面で、野良猫には八つ当たりをしていて、近寄りがたい存在だった。しかし、そんな彼は最愛の妻に先立たれ、人知れず孤独を抱えていた。何度も自らの人生を終わらせようとするものの、毎回向かいの家に越してきた陽気なメキシコ人家族に邪魔をされてしまう。迷惑なはずの一家の登場が、彼の人生を大きく変えてゆく。

公開日: 3月10日(金)
監督: Mark Foster (マーク・フォースター)
出演:Tom Hanks (トム・ハンクス)、Mariana Trevino (マリアナ・トレビーニョ)、Manuel García-Rulfo (マヌエル・ガルシア・ルルフォ)
HP:www.otto-movie.jp

『オマージュ 』

©︎2021 JUNE FILM All Rights Reserved.

失われたフィルムを巡り、現在と過去、そして映画と人生が交差する物語。ヒット作に恵まれず、スランプ気味の映画監督ジワンが引き受けたのは、1960年代に活動していた女性監督が残した映画の欠落した音声の吹き込みの仕事だった。しかし、作業を進めているうちに、フィルムの一部が失われていることに気付く。監督の家族や関係者を尋ねながら真相を探ってゆくうちに、ジワン自身も人生を見つめ直し、新しい一歩を踏み出してゆく。主人公のジワンを演じたのは『パラサイト 半地下の家族』(2019) で豪邸に暮らす社長一家の家政婦を演じた Lee Jong Won (イ・ジョンウォン)。

公開日: 3月10日(金)
監督: Sin Su-Won (シン・スウォン)
出演: Lee Jong Won (イ・ジョンウォン)、Kwon Hae-hyo (クォン・ヘキョ)、Tang Jun-sang (タン・ジュンサン)
HP: hommage-movie.com

『ビリー・ホリデイ物語 Lady Day at Emerson’s Bar & Grill』

©︎Evgenia Eliseeva

 

ブロードウェイを中心に活躍し、史上最多となる6度のトニー賞演劇主演女優賞を達成した Audra McDonald (オードラ・マクドナルド) が、伝説的ジャズシンガーの Billie Holiday (ビリー・ホリデイ) を演じた大ヒット舞台が、スクリーン上映。1959年のアメリカ・フィラデルフィア州のとある寂れたジャズクラブにて、44歳という若さで死を4ヶ月後に控えた、Billie Holiday の最後のパフォーマンスが繰り広げられる。10曲を超える楽曲の数々に、辛辣で時にユーモラスな回想を交えながら描き出された、同氏の音楽的世界観を劇場にて体験してみてはいかが。

公開日: 3月10日(金)
監督: Lonny Price (ロニー・プライス)
出演: Audra McDonald (オードラ・マクドナルド)
HP: broadwaycinema.jp/BillieHoliday

『フェイブルマンズ』

©Storyteller Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.

『ジョーズ』(1975) 、『E.T.』(1982) 、『ジュラシック・パーク』(1993) など、映画界を代表する名作の数々を世に送り出してきた Steven Spielberg (スティーヴン・スピルバーグ) が、映画監督になる夢を叶えた原体験がもとの自伝作品を制作。初めて映画館を訪れ、映画に夢中になった少年サミーは母親から8ミリカメラをプレゼントされる。家族の休暇や旅行の記録係となった彼は、妹や友人たちが出演する作品を制作するようになるが、応援する母親とは反対に、父親は不真面目な趣味だと考えていた。そんな中、一家は西部へと引っ越し、そこでの様々な出来事がサミーの未来を変えてゆく。『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(2016) などでアカデミー賞に4度ノミネートされた Michelle Williams (ミシェル・ウィリアムズ) が母親を、『THE BATMAN – ザ・バットマン』(2022) の Paul Dano (ポール・ダノ) が父親を演じ、両親の葛藤や絆、そして成長してゆくサミーの姿が描かれた。

公開日:3月3日(金)
監督:Steven Spielberg (スティーヴン・スピルバーグ)
出演:Michelle Williams (ミシェル・ウィリアムズ)、Paul Dano (ポール・ダノ)、Oakes Fegley (オークス・フェグリー)
HP:fabelmans-film.jp

『エッフェル塔 創造者の愛』

©︎2021 VVZ Produc3on ‒ Pathe Films ‒ Constan3n Film Produk3on ‒ M6 Films

パリのシンボル「エッフェル塔」に秘められた美しくも切ない恋の物語。アメリカの「⾃由の⼥神像」の制作に協⼒したことで名声を獲得した Gustave Eiffel (ギュスターヴ・エッフェル) は、とあるパーティの席で⼤⾂から「パリ万国博覧会」のシンボルとなる塔の設計を強く要求されてしまう。さらに、久しぶりに再開した友⼈の妻、Adrienne (アドリエンヌ) から「ぜひ⾒てみたい。野⼼作を」と⾔われ、奮起した同⽒はその席上で「パリの真ん中に300 メートルの塔を全て⾦属で造る」と宣⾔。Adrienne と初対⾯のフリをした Eiffel だったが、実は彼にとって彼⼥は忘れられない⼥性だった。『真夜中のピアニスト』(2005) でセザール賞にノミネートされた Romain Duris (ロマン・デュリス) が情熱的に演じた、努⼒で自ら⼈⽣を切り開いてゆく男の姿を劇場にて⾒届けてみてはいかが。

公開⽇:3 ⽉3 ⽇ (⾦)
監督:Martin Bourboulon (マルタン・ブルブロン)
出演:Romain Duris (ロマン・デュリス)、Emma Mackey (エマ・マッキー)、Pierre Deladonchamps (ピエール・ドゥラドンシャン)、Alexandre Steiger (アレクサンドル・スタイガー)
HP:eiffel-movie.jp

『マイヤ・イソラ 旅から生まれるデザイン』

©︎2021 Greenlit Productions and New Docs

フィンランドの国民的ブランド Marimekko (マリメッコ) の伝説的デザイナー、Maija Isola (マイヤ・イソラ) に迫ったドキュメンタリー。19歳で娘を出産後に芸術大学に進学した同氏は、在学中に Marimekko の創業者 Armi Maria (アルミ・ラティア) に認められ、デザイナーとしての道を歩み始める。激闘の時代の中で世界中を旅しながら、その経験を原動力に、38年間でケシの花をモチーフとした「Unikko (ウニッコ)」をはじめ、ブランドを代表するデザインを数多く制作した。当時彼女が家族に送った手紙、日記や、アーカイブ写真と映像を通し綴られた、彼女の創作の秘密や知られざる人生を体感してみてはどうだろうか。

公開日:3月3日(金)
監督:Leena Kilpelainen (レーナ・キルペライネン)
出演:Maija Isola (マイヤ・イソラ)、Kristina Isola (クリスティーナ・イソラ)、Emma Isola (エンマ・イソラ)
HP:maija-isola.kinologue.com

『ゴッホ「ひまわり」に隠された謎』

©︎exhibitiononscreen.com

世界の優れた美術展を高画質の映像に収め、映画館の大スクリーンで鑑賞する『アート・オン・スクリーン』シリーズの1部として、Vincent van Gogh (ビンセント・ファン・ゴッホ) の代表作『ひまわり』の背景が掘り下げられた。「花瓶に刺された構図のひまわり」を7点制作したことは認められているが、同氏はなぜ「ひまわり」を題材に選び、作品を通して何を伝えようとしたのだろうか。世界5都市の美術館を巡り、謎を解き明かしてゆくアートドキュメンタリー。

公開日:3月3日(金)
監督:David Bickerstaff (デビッド・ビッカースタッフ)
HP:artonscreen.jp

『ちひろさん』

©︎2023 Asmik Ace, Inc.

『愛がなんだ』(2018) の今泉力哉監督が有村架純を主演に迎え、安田弘之作の同タイトルの漫画を実写化。海辺の小さな街にあるお弁当屋さんで働く、元風俗嬢のちひろ。過去を隠さずに心のままに生きる彼女は、自分のことを色目で見る若い男も、ホームレスのおじいさんも、誰に対しても分け隔てなく接する。吸い寄せられるかのように周りに集まる人々は、皆何らかの孤独を抱えており、ちひろの存在が前に進むきっかけを与えていた。そして彼女自身も、幼い頃の家族との関係から孤独を抱えていたが、さまざまな出会いを通して少しずつ変わり始める。本作は、劇場公開と同日に Netflix にての配信も開始する。

公開日: 2月23日(木)
監督: 今泉力哉
出演: 有村架純、豊嶋花、嶋田鉄太、リリーフランキー
HP: chihiro-san.asmik-ace.co.jp

『もう、歩けない男』

©︎2019 Right Angle Productions LLC

『ブレイキング・バッド』シリーズの Aaron Paul (アーロン・ポール) が主演を務め、当たり前の日常を失った男の人生が、再び動き出すまでのヒューマンドラマが描かれた。保険会社の営業マンのアダムは、仕事で出世を果たし、一目惚れした女性と婚約するなど順風満帆な日々を過ごしていた。しかし、新居を祝うパーティー中、酔っ払った勢いで池に頭から飛び込んだことで脊髄を負傷してしまい、障がいを負ってしまう。休職を余儀なくされ、彼女からも連絡が途絶え、何もかも失ったアダムは自暴自棄に。そんな中、リハビリ施設の仲間やヘルパーとの出会いから、障がいに関係なく、幸せを掴むためには努力が必要だと気づいてゆく。

公開日:2月23日(木)
監督:Michael Uppendahl (マイケル・アッペンダール)
出演:Aaron Paul (アーロン・ポール)、Lena Olin (レナ・オリン)、Tom Berenger (トム・ベレンジャー)
HP:adam-movie.jp

『ワース 命の値段』

©︎2020 WILW Holdings LLC. All Rights Reserved.

2001年9月11日、アメリカを襲った大惨事、9.11テロの被害者遺族7000人を救うために戦った弁護士 Kenneth Feinberg (ケン・ファインバーグ) の実話をもとに描かれた社会派ドラマ。米政府は被害者遺族の救済を目的とした補償基金プログラムを立ち上げ、Kenneth Feinberg にその管理人に任せる。同氏は独自の計算式を通し、個々の補償金額を算出しようとするものの、さまざまな事情を抱える被害者遺族の喪失感や悲しみと接し、いくつもの矛盾にぶち当たる。犠牲者たちの「値段」をどう算出するのか。彼らの「命」を差別化することは許されるのか。道徳観を揺さぶられ、全米から厳しい批判に晒されながらも、使命に立ち向かった弁護士たちの驚くべき2年間を、劇場にて見届けてみてはいかが。

公開日:2月23日(木)
監督:Sara Colangelo (サラ・コランジェロ)
出演:Michael Keaton (マイケル・キートン)、Stanley Tucci (スタンリー・トゥッチ)、Amy Ryan (エイミー・ライアン)
HP:longride.jp/worth

『BLUE GIANT』

©︎ 2023 映画「BLUE GIANT」製作委員会 ©︎石塚真一/小学館

2013年に「ビッグコミック」にて連載し、「音が聞こえる漫画」として絶賛された石塚真一の大人気コミックが待望の映画化。仙台に住む青年、宮本大はジャズに魅了され、毎日1人でテナーサックスを吹き続けてきた。高校を卒業すると同時に上京し、同級生の玉田俊二のアパートに転がり込む。そんなある日、ライブハウスで同世代の凄腕ピアニストの沢辺雪祈と出会い、共にバンドを組むことに。さらに、大の熱量に感化されドラムを始めた玉田も加わり、3人で「JASS」を結成。楽譜もジャズの知識も無い中、ひたすら努力を続けてきた大、幼い頃からジャズに全て捧げきてきた雪折と、初心者の玉田は、日本のジャズシーンを変えることを目標に動き出す。劇中音楽の作曲を手掛けた世界的ピアニストの上原ひろみ、「報道ステーション」のテーマ曲を担当するサックス奏者の馬場智章と、Millennium Parade (ミレニアム パレード) のドラマーの石若駿ら、錚々たるメンバーの演奏も注目必須だ。

公開日:2月17日(金)
監督:立川譲
出演:山田裕貴、間宮祥太朗、岡山天音
HP:bluegiant-movie.jp

『ボーンズアンドオール』

©︎2022 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All rights reserved.

『君の名前を呼んで』(2017) の Timothée Chalamet (ティモシー・シャラメ) 監督と Luca Guadagnino (ルカ・グァダニーノ) が再びタッグを組み、不気味であると同時に切なさ溢れる物語を制作。生まれながらに人を喰べる衝動を抑えられない18歳の少女マレンは、その謎を解くべく、顔も知らない母親を探す旅に出る。その道中、同じ宿命を背負う青年リーと出会い、次第に惹かれあってゆく。反逆者のように生きるリーを演じたTimothée Chalamet と、逃れられない本能に立ち向かうマレンの Taylor Russell (テイラー・ラッセル) に加え、アカデミー賞受賞俳優のMark Rylance (マーク・ライランス) も同族の役で共演した。

公開日: 2月17日(金)
監督: Luca Guadagnino (ルカ・グァダニーノ)
出演: Taylor Russell (テイラー・ラッセル)、Timothée Chalamet (ティモシー・シャラメ)、Mark Rylance (マーク・ライランス)
HP: : warnerbros.co.jp/bonesandall

『いつかの君にもわかること』

©︎2020 picomedia srl digital cube srl nowhere special limited rai cinema spa red wave films uk limited avanpost srl.

世界中の映画祭で絶賛され、日本では阿部サダヲ主演で『アイ・アム まきもと』(2022)としてリメイクもされた『おみおくりの作法』(2013)の名匠 Uberto Pasolini (ウベルト・パゾリーニ) の待望の最新作。窓拭き清掃員として働きながら、4歳の息子を男手ひとつで育てていたジョンだったが、33歳という若さで不治の病を患い余命宣告を受ける。彼は息子の理想的な「新しい家族」を探し求め、何組もの家族候補と面会するものの、人生最大の決断を前に進むべき道を見失ってしまう。そんな彼は、献身的なソーシャルワーカーと出会い、自分の不甲斐なさに押しつぶされそうになりながらも、息子にとって最良の未来を選択しようとする。「生」と「死」という普遍的なテーマのもと、父子の愛と感動の物語が描かれた。

公開日: 2月17日(金)
監督: Uberto Pasolini (ウベルト・パゾリーニ)
出演: James Norton (ジェームズ・ノートン)、Daniel Lamont (ダニエル・ラモント)、 Eileen O’Higgins (アイリーン・オヒギンズ)
HP: kinofilms.jp/nowhere-special

『別れる決心』

©︎2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED

第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門では監督賞を受賞し、アカデミー賞国際長編映画賞部門の韓国代表に選出され、BTS (ビーティーエス) のメンバーである RM (アールエム) も絶賛した本作。男が山頂から転落死した事件を追う刑事ヘジュンは、被害者の妻であるソレを疑っていた。しかし、取り調べが進むうちにいつしか違いに惹かれ合う関係に。やがて、捜査の糸口が見つかり事件は解決したかのように思えたが、それは相手への思いと疑惑が渦巻く「愛の迷路」の始まりだった。

公開日: 2月17日(金)
監督: Park Chan-wook (パク・チャヌク)
出演: Tang Wei (タン・ウェイ)、Hae-il Park  (パク・ヘイル)、Lee Jonghyun (イ・ジョンヒョン)、Ko Hyun Jung (コ・ヒョンジョン)
HP: happinet-phantom.com/wakare-movie

『ICE ふたりのプログラム』

©︎2017 VODOROD PICTURES LTD., ART PICTURES STUDIO LTD., FSUE VGTRK, All Rights Reserved

2018年にロシアにて公開され、その年の年間興行収入4位を記録した大ヒット作がついに日本上陸。幼少期からフィギュアスケート選手を夢見てきたナージャだったが、とある大会でパートナーのミスにより大怪我を負い、下半身が動かなくなってしまう。絶望で塞ぎ込んでしまっていた中、明るく前向きな青年サーシャと出会う。彼のリハビリの懸命なサポートのおかげで、次第に笑顔を取り戻したナージャは、新たな夢と恋を抱き始める。フィギュアスケートに人生を懸けてきた少女の心ときめくハートフルラブストーリーを劇場にてご覧あれ。

公開日: 2月17日(金)
監督: Oleg Trofim (オレグ・トロフィム)
出演: Aglaya Tarasova (アグラヤ・タラーソヴァ)、Alexander Petrov (アレクサンドル・ペトロフ)、Milos Bikovic (ミロシュ・ビコヴィッチ)、Mariya Aronova (マリア・アロノヴァ)
HP: ice-movie.jp

『バビロン』

©︎2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

『ラ・ラ・ランド』(2016) の Damien Chazelle (デイミアン・チャゼル) 監督が、Brad Pitt (ブラッド・ピット) や Margot Robbie (マーゴット・ロビー) ら豪華キャストを迎え、1920年代のハリウッド黄金時代で夢を叶えようとする男女の姿を描いた。スターダムを夢見る新人女優ネリーと、映画制作を夢見るマニーは、とあるパーティにて運命的な出会いを果たし、意気投合する。恐れ知らずなネリーは多くの人を魅了し、スターの階段を駆け上がっており、マニーはサイレント映画の大スター、ジャックの助手として映画界での一歩を踏み出していた。しかし、押し寄せるサイレント映画からトーキー映画の革命の波がそれぞれの運命を巻き込んでゆく。ゴールデン・グローブ賞で作品賞や演技賞をほぼ独占するなど、主要5部門にノミネートされた本作。これは見逃せない。

公開日:2月10日(金)
監督:Damien Chazelle (デイミアン・チャゼル)
出演:Brad Pitt (ブラッド・ピット)、Margot Robbie (マーゴット・ロビー)、Diego Calva (ディエゴ・カルバ)、Jean Smart (ジーン・スマート)
HP:babylon-movie.jp

『対峙』

©︎2020 7 ECCLES STREET LLC

英国アカデミー賞をはじめ、各国の映画賞81部門でノミネートされた本作。高校銃乱射事件で、共に息子を失った被害者と加害者の両親の対話という、極めて重くセンシティブなテーマが圧倒的な臨場感とスリルで描かれた。事件から6年。息子の死を未だに受け入れられない夫妻は、セラピストの進めで加害者の両親と会って話すことに。教会の奥の小さな個室で、ぎこちなく始まった4人の会話だったが、これは誰もが結末を予想できないであろう対話の幕開けだった。ほぼ全編、密室での4人の会話のみで進行するのにも関わらず、緊迫感あふれる脚本と俳優陣の演技力に注目だ。

公開日:2月10日(金)
監督:Fran Kranz (フラン・クランツ)
出演:Reed Binery (リード・バーニー)、Ann Dowd (アン・ダウド)、Jason Isaac (ジェイソン・アイザックス)、Martha Plimpton (マーサ・プリンプトン)
HP:transformer.co.jp/taiji

『コンパートメント No.6』

©︎2021 – AAMU FILM COMPANY, ACHTUNG PANDA!, AMRION PRODUCTION, CTB FILM PRODUCTION

長編1作目の『オリ・マキの人生で最も幸せな日』(2016) でカンヌ映画祭「ある視点部門」でグランプリを受賞し、輝かしいデビューを飾った、フィンランドの新鋭映画監督の Juho Kuosmanen (ユホ・クオスマネン) 。長編2作目の舞台となったのは1990年代のモスクワ。古代のペトログリフを恋人と見に行く予定をしていた、フィンランドの留学生ラウラだったが、急遽一人旅に。そんな彼女が寝台列車6号コンパートメントに乗り合わせたのは、粗野なロシア人労働者のリョーハだった。最悪な出会いから始まった二人の長い旅の行方はいかに。携帯も SNS もない時代を舞台に、不器用な孤独な魂を結びつける愛の物語が、メランコリーとオフビートなユーモアに溢れ描かれた。

公開日:2月10日(金)
監督:Juho Kuosmanen (ユホ・クオスマネン)
出演:Seidi Haarla (セイディ・ハーラ)、Yuriy Borisov (ユーリー・ボリソフ)、Dinara Drukarova (ディナーラ・ドルカーロワ)
HP:comp6film.com

『エゴイスト』

©︎2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会

エッセイストの高山真の自伝小説『エゴイスト』(2010) が、『トイレのピエタ』(2015) や『ハナレイ・ベイ』(2018) などで知られる松永大司監督により映画化。ドキュメンタリータッチの映像を通し、登場人物たちの間に流れる親密な温度感や葛藤が繊細に表現された。14歳で母親を失い、田舎町でゲイであることを隠して鬱屈とした思春期を過ごした浩輔。現在は東京でファッション誌の編集者として働きつつ、気ままな毎日を過ごしている。そんなある日、シングルマザーの母親を支えながら暮らすパーソナルトレーナーの龍太と出会う。お互いに惹かれ合い、時には龍太の母も交えて幸せで、満ち足りた時間を過ごしてゆく。しかし、彼らの前に突然、思いもよらない運命が押し寄せる。

公開日:2月10日(金)
監督:松永大司
出演:鈴木亮平、宮沢氷魚、阿川佐和子
HP:egoist-movie.com

『スクロール』

©︎2023映画「スクロール」製作委員会

YOASOBI (ヨアソビ) の大ヒット曲「ハルジオン」の原作者の橋爪駿輝のデビュー小説を、『CUBE 一度入ったら、最後』(2021) や『その日、カレーライスができるまで』(2021) の清水康彦監督が映画化。学生時代からの友達の「僕」とユウスケは、友人が自殺したことを知る。就職はしたものの上司からのパワハラに悩まされ、SNSにその思いを綴ることで自分を保っている「僕」と、刹那的に生きてきたユウスケは、友人の死をきっかけに「生きること、愛すること」を見つめ直すことを決意。そんな中、「僕」の書き込みに共感する「私」と、ユウスケとの結婚が空っぽな心を満たすと信じる菜穂の時間が交差してゆく。理想と現実のギャップに悩む4人の若者たちのリアリティ溢れる姿が描かれた。

公開日:2月3日(金)
監督:清水康彦
出演:北村匠海、中川大志、松岡茉優、古川琴音
HP:scroll-movie.com

『生きていてごめんなさい』

©︎2023 ikigome Film Partners

出版社の編集部で働く園田修一は、日々の仕事に追われるうちに小説家になる夢を諦めかけていた。共に同棲生活を送る静川莉奈は、何もやっても上手くいかず家で独り過ごすことが多かった。ある日、修一は高校の先輩が務める大手出版社の新人賞にエントリーすることに。その一方、莉奈はふとしたことから、売れっ子コメンテーターの西川洋一の目に止まり、修一と一緒に出版社で働くことになる。西川や社員たちが莉奈をチヤホヤする光景に嫉妬心を抱いた修一は、莉奈に対しての冷たい態度を取り始めてしまう。ミュージカル『刀剣乱舞』で圧倒的人気を誇る黒羽麻璃央が主演を務め、『街の上で』(2020) の穂志もえかがヒロインを演じた。

公開日:2月3日(金)
監督:山口健人
出演:黒羽麻璃央、穂志もえか、松井玲奈
HP:ikigome.com

『茶飲友達』

©︎2022茶飲友達フィルムパートナーズ

外山文治監督が、2013年10月に起きた高齢者売春クラブ摘発のニュースに着想を得て、孤独死や介護疲れなど高齢者を取り巻く悲しい問題にスポットを当てた社会派群像ドラマ。佐々木マナは仲間とともに高齢者専門の売春クラブ「茶飲友達」を設立し、新聞に小さく描いた「茶飲友達、募集」の三行広告で集まってきた男性たちに高齢女性を派遣するビジネスをスタートする。マナは「ティー・ガールズ」と名付けられたコールガールたちや、彼女のもとで働く若者たちを「ファミリー」と呼び、孤独や寂しさを抱えて生きる彼らが大切な存在となっていた。『弥生、三月‒君を愛した30年』(2020) にも出演した岡本玲が佐々木マナ役を演じ、自身の寂しさから漏れ出る不安定さを表現した。

公開日:2月4日(土)
監督:外山文治
出演:岡本玲、磯西真喜、海沼未羽
HP:teafriend.jp

『ぬけろ、メビウス!!』

新進気鋭のキャストと制作陣が「敷かれたレールを歩いている途中で、そこから降りることの難しさ」をテーマに、苦境の中に押し込められている若者を勇気づける青春エンターテイメントを制作。建設会社で働いていた櫻川優子は、契約社員の「5年ルール」が原因で、正社員になる前に雇い止めを宣言されてしまう。かつて諦めた、教員になる夢を叶えるべく、24 歳にして大学進学に向けて歩み始める優子の姿が描かれた。月9ドラマ『監察医 朝顔』(2019) などに出演した坂ノ上茜が主演を務めた本作をお見逃しなく。

公開日:2月3日(金)
監督:加藤慶吾
出演:坂ノ上茜、藤田朋子、細田善彦、田中偉登
HP:mobius-loop-movie.com

『ピンククラウド』

©︎2019 Luminary Productions, LLC.

一夜の関係を共にしていたジョヴァナとヤーゴは突如、けたたましい警報に襲われる。毒性のピンク色の雲が街を覆い、それに触れるとわずか10秒で死に至るという。2人は窓を閉め切って部屋に引きこもり、そのままロックダウン生活を強いられることに。月日が流れても事態は一向に好転しない。ピンクの雲が日常の景色となる中、父親になることを望むヤーゴに反対していたジョヴァナだったが、やがて男の子を出産する。しかし、ジョヴァナの中で生じた歪みは次第に大きくなってゆく。一見コロナ禍がテーマに思えるが、ブラジルの新鋭映画監督 Iuli Gerbase (イウリ・ジェルバーゼ) がパンデミック以前に構想したという本作を是非、劇場にてご覧あれ。

公開日:1月27日(金)
監督:Iuli Gerbase (イウリ・ジェルバーゼ)
出演:Renata de Lelis (ヘナタ・ジ・レリス)、Eduardo Mendonca (エドゥアルド・メンドンサ)、Kaya Rodrigues (カヤ・ホドリゲス)、Girley Brasil Paes (ジルレイ・ブラジウ・パエス)
HP:senlisfilms.jp/pinkcloud

『あつい胸さわぎ』

©︎映画「あつい胸さわぎ」製作委員会

初恋に胸を躍らせる少女が、突如発覚した若年性乳がんと向き合う姿と、親子の複雑な葛藤が、ユーモアを交え繊細に描かれた。港町の古い一軒家で母の昭子と2人で暮らす千夏は、念願の芸大に合格し、多忙ながらも充実した日々を送っていた。彼女は授業の創作課題「初恋の思い出」に頭を悩ませていたが、中学時代の初恋相手の光輝と運命的な再会をし、再び高鳴り始めたその気持ちを小説に綴っていく。しかしある日、昭子は千夏の部屋で乳がんの再検査通知を見つけてしまう。娘を心配するあまり本人以上にネガティブな昭子と、病気の可能性を受け入れずにいた千夏だが、やがて2人の日常に変化が訪れる。母親役を常盤貴子が務め、『ドラゴン桜』(2021) の吉田美月喜が18歳の不安定な気持ちをリアルに演じた。

公開日:1月27日(金)
監督:まつむらしんご
出演:吉田美月喜、常磐貴子、前田敦子、奥平大兼
HP:あつい胸さわぎ.jp

『イニシェリン島の精霊』

©︎2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

演劇界と映画界の最前線に立つ鬼才 Martin McDonagh (マーティン・マクドナー) 監督の待望の最新作の舞台は、1923年のアイルランドの小さな孤島のイニシェリン島。住民全員が顔見知りの平和な町で暮らすパードリックは、長年の友人コルムから突然の絶縁を告げられる。賢明な妹シボーンや風変わりな隣人ドミニクの力も借り、事態を好転させようとするが、頑なに拒絶されてしまう。ついには、これ以上関わると指を切り落とすと宣言される。第79回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門で Martin McDonagh 監督が脚本賞に、主演の Colin Farrell (コリン・ファレル) が最優秀男優賞にそれぞれ輝いた本作を是非お見逃しなく。

公開日:1月27日(金)
監督:Martin McDonagh (マーティン・マクドナー)
出演:Colin Farrell (コリン・ファレル)、Brendan Gleeson (ブレンダン・グリーソン)、Kerry Condon (ケリー・コンドン)、Barry Keoghan (バリー・コーガン)
HP:searchlightpictures.jp/bansheesofinisherin

『パーフェクト・ドライバー / 成功確率100%の女』

©︎2022 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & M PICTURES. All Rights Reserved.

『パラサイト 半地下の家族』(2019)で家庭教師役を演じ、国際的なブレイクを果たした Park So-dam (パク・ソダム) が今回挑んだのは、型破りでスタイリッシュなカー・アクション。ワケあり荷物を届ける特殊配送会社「特送」で働く、天才的なドライビングテクニックを持つウナはある日、海外に逃亡を図る賭博ブローカーとその息子のソウォンを港まで運ぶ依頼を引き受ける。しかし、思わぬアクシデントにより依頼人不在のまま、300億ウォンが入った貸金庫の鍵とソウォンを抱えて逃走する事態に。鍵を狙うサイコパスな殺し屋から、彼女を調査する国家情報院までを巻き込んだ、命懸けのカーチェイスが繰り広げられた。狭い路地裏で展開するハリウッド顔負けのスリリングな追走劇や、個性豊かなベテラン俳優陣による超熾烈な駆け引きから目が離せない。

公開日:1月20 日(金)
監督:Park Dae-min (パク・デミン)
出演:Park So-dam (パク・ソダム)、Song Sae-byeok (ソン・セビョク)、Kim Eui-Seong (キム・ウィソン)、 Jeong Hyeon-Jun (チョン・ヒョンジュン)
HP:perfectdriver-movie.com

『エンドロールの続き』

©︎2022. CHHELLO SHOW LLP

アカデミー賞国際長編映画賞でインド代表に選出され、バリャドリッド国際映画祭では最高賞のゴールデンスパイク賞をインド映画として初めて受賞するなど、世界で喝采を浴びた話題作。インドの田舎町で学校に通いながら父のチャイ店を手伝う9歳の少年、サマイ。父は厳格な性格で、映画は低劣なものだと思っているが、ある日特別に家族で映画を観に行くことに。そこで初めて体験した映画の世界にすっかり心を奪われたサマイは、再び映画館に忍び込むものの、チケット代が払えずつまみ出されてしまう。それを見た映写技師ファザルは、料理上手なサマイの母が作る弁当と引き換えに映写室から映画を見せると提案。サマイは映写室から観る色とりどりの映画に圧倒され、いつしか「映画を作りたい」という夢を描き始める。

公開日:1月20日(金)
監督:Pan Nalin (パン・ナリン)
出演:Bhavin Rabari (バヴィン・ラバリ)、Richa Meena (リチャー・ミーナー)、Bhavesh Shrimali (バヴェージュ・シュリマリ)、Dipen Ravel (ディペン・ラヴァル)
HP:movies.shochiku.co.jp/endroll

『SHE SAID シー・セッド その名を暴け』

©︎Universal Studios. All Rights Reserved.

巨匠映画プロデューサー Harvey Weinstein (ハーヴェイ・ワインスタイン) の性的暴行事件を告発した記事が原作となった社会派ドラマ。数十年に渡り行われてきた性的暴力について『New York Times (ニューヨーク・タイムズ)』の女性記者2人が取材し始めるが、何度もその事実がもみ消されていたことが判明する。被害女性の多くが当時のトラウマで声を上げられない上、Harvey Weinstein 側からの妨害も受け、調査が難航するものの、信念を貫き、真実を追い求める2人の姿が描かれた。『プロミシング・ヤング・ウーマン』(2020) の Carey Mulligan (キャリー・マリガン) と『ビッグ・シック ぼくたちのおおいなる目ざめ』(2017) の Zoe Kazan (ゾーイ・カザン) が主演を務めた。

公開日: 1月13日(金)
監督: Maria Schrader (マリア・シュラーダー)
出演: Carey Mulligan (キャリー・マリガン)、Zoe Kazan (ゾーイ・カザン)、Patricia Clarkson (パトリシア・クラークソン)
HP: shesaid-sononawoabake.jp

『モリコーネ 映画が恋した音楽家』

©︎2021 Piano b produzioni, gaga, potemkino, terras

生涯500曲以上を作曲し、2020年に逝去した映画音楽の巨匠 Ennio Morricone (エンニオ・モリコーネ) の最期の5年間に迫った音楽ドキュメンタリー。Quentin Tarantino (クエンティン・タランティーノ) や Clint Eastwood  (クリント・イーストウッド) ら錚々たる顔ぶれのインタビューを通し、Ennio Morricone の偉業の裏側が紐解かれた。同氏のプライベートライフやコメントに加え、初公開のアーカイブ映像なども盛り込まれ、そのチャーミングな人間性が解き明かされた。映画に愛と命を吹き込んだ天才音楽家の人生を、劇場にて振り返ってみてはいかが。

公開日: 1月13日(金)
監督: Giuseppe Tornatore (ジュゼッペ・トルナトーレ)
出演:  Ennio Morricone (エンニオ・モリコーネ)、Clint Eastwood (クリント・イーストウッド)、Quentin Tarantino (クエンティン・タランティーノ)
HP: gaga.ne.jp/ennio

『フラッグ・デイ 父を想う日』

©︎2021 VOCO Products, LLC

監督としても名高いアカデミー賞俳優のSean Penn (ショーン・ペン) が、実娘である Dylan Penn (ディラン・ペン) を娘役に迎え、自身の監督作品に初出演。2005年にジャーナリストのJennifer Vogel (ジェニファー・ヴォーゲル) が発表した回顧録を原作に、大好きな父親が実は犯罪者だったという衝撃の実話が映画化された。1992年、アメリカ最大級の贋札事件の犯人であるJohn Vogel (ジョン・ヴォーゲル) が裁判を前に逃走。ニュースを通して初めて父の正体を知った娘が口にしたのは、父への変わらぬ愛情だった。温かく正しいものだけが家族の絆ではなく、問題を抱えた不完全な人間を愛する美しさもあると訴え、観る者の心を激しく揺さぶる物語が描かれた。

公開日:12月23日(金)
監督:Sean Penn (ショーン・ペン)
出演:Dylan Penn (ディラン・ペン)、Sean Penn (ショーン・ペン)、Josh Brolin (ジョシュ・ブローリン)、Hopper jack Penn (ホッパー・ジャック・ペン)
HP:flagday.jp

『そばかす』

©︎2022「そばかす」製作委員会

日本アカデミー賞新人俳優賞など、数々の賞に輝いた三浦透子の初の単独主演作。北村匠海、伊藤万理華、田村令子、坂井真紀といった若手からベテランまで幅広い俳優陣も集結し、脇を固めた。今まで誰にも恋愛感情を抱いたことがないまま30歳を迎えた蘇畑佳純は、チェリストの夢を諦め実家で暮らしていた。だが、妹が結婚し妊娠したことをきっかけに、母からの結婚に対してのプレッシャーがより強くなってゆき、勝手にお見合いをセッティングされるまでに。恋愛をしなくても幸せな佳純が、周囲と向き合いながら、自分自身を見つめる姿が描かれた。

公開日:12月16日(金)
監督:玉田真也
出演:三浦透子、前田敦子、伊藤万理華、伊島空
HP:notheroinemovies.com/sobakasu

『ケイコ 目を澄ませて』

©︎2022 映画「ケイコ 目を澄ませて」製作委員会/COMME DES CINEMAS

聴覚障害と向き合いながら実際にプロボクサーとしてリングに立った小笠原恵子の生き方に着想を得て、『きみの鳥はうたえる』(2018) の三宅唱監督が生み出した物語。産まれた時から両耳とも聞こえないケイコは、小さなボクシングジムで訓練を重ね、プロボクサーとしてリングに立つ日々を送っていた。元々不器用な彼女は悩みが尽きず、言葉にできない思いが心に溜まってゆく。ジムの休会を願う手紙を綴るも、出すことができずにいたある日、ジムが閉鎖されることを知る。16mm フィルムを通して、街を漂う匂い、降り注ぐ光の粒、そしてケイコの心が軋む音が描かれた。

公開日:12月16日(金)
監督:三宅唱
出演:岸井ゆきの、三浦友和、三浦誠己、松浦慎一郎
HP:happinet-phantom.com/keiko-movie

『グリーン・ナイト』

©︎2021 Green Knight Productions LLC. All Rights Reserved

A24史上最も美しく、壮大なダーク・ファンタジーがついに上陸。空虚で怠慢な日々を送るアーサー王の甥、サー・ガウェインの前にある日、全身草木に包まれた異様な風貌の騎士が現れ、「クリスマスの遊び事」と称した恐ろしい首切りゲームを提案する。まんまと挑発に乗ってしまったガウェインは、彼の首を一振りで切り落とすが、騎士は落ちた首を堂々と自分で拾うと、1年後の再会を宣言し去ってゆく。それから、ガウェインはその約束を果たすべく、呪いのような旅へと出発する。『ア・ゴースト・ストーリー』(2017) で知られる David Lowery (デヴィッド・ロウリー) 監督による「誰もが観たことのない、極限の映像美」を劇場にて是非ご堪能あれ。

公開日:11月25日(金)
監督:David Lowery (デヴィッド・ロウリー)
出演:Dev Patel (デヴ・パテル)、Alicia Vikander (アリシア・ヴィキャンデル)、Joel Edgerton (ジョエル・エドガートン)
HP:transformer.co.jp/greenknight

『ある男』

©︎ 2022「ある男」製作委員会

芥川賞作家の平野啓一郎が、人間の根源を描き、第70回読売文学賞も受賞した小説『ある男』(2018) がついに映画化。弁護士の城戸は、依頼者の里枝から、亡くなった夫「大祐」の身元調査をしてほしいという奇妙な相談を受ける。彼女は離婚後、子どもと共に帰った故郷で出会った大祐と再婚し、新たな子どもと 4人で幸せな家庭を築いていた。だがある日、大祐は不慮の事故で命を落としてしまったのだ。悲しみに暮れる中、長年愛したはずの夫は、名前も知らない全くの別人だったとう衝撃の事実が発覚する。妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝ら日本を代表する豪華俳優陣が出演した、愛と過去を巡るヒューマンミステリーの驚くべき真相をお見逃しなく。

公開日:11月18日(金)
監督:石川慶
出演:妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝、清野菜名
HP:movies.shochiku.co.jp/a-man

『ミセス・ハリス、パリへ行く』

© 2022 FOCUS FEATURES LLC.

舞台は1950年、第二次世界大戦後のロンドン。夫を戦争で亡くしてしまった家政婦はある日、勤め先でこれまで聞いたこともなかった CHRISTIAN DIOR (クリスチャン ディオール) のドレスと出会う。その美しさに魅了された彼女は、パリへドレスを買いに行くことを決意。新しい街、出会い、そして恋。夢をあきらめなかった彼女にとびきり素敵な奇跡が起きる。アカデミー賞ノミネート女優 Lesley Manville (レスリー・マンヴィル) を主演に迎え、フランスが誇る大女優、Isabelle Huppert (イザベル・ユペール) や、セザール賞の常連 Lamber Wilson (ランベール・ウィルソン) ら名だたる俳優陣が顔を揃えた。

公開日:11月18日(金)
監督:Anthony Fabian (アンソニー・ファビアン)
出演:Lesley Manville (レスリー・マンヴィル) 、Isabelle Huppert (イザベル・ユペール) 、Lamber Wilson (ランベール・ウィルソン)
HP:universalpictures.jp/micro/mrsharris

『窓辺にて』

©︎2022「窓辺にて」製作委員会

『愛がなんだ』(2018) の今泉力哉監督が稲垣吾郎を主演に迎え、これまで以上に「好きという感情そのもの」について深く掘り下げた、美しい大人のラブストーリー。フリーライターの市川茂巳は妻が浮気しているのに気付いていたが、伝えられずにいた。ある日、とある文学賞の授賞式で出会った、高校生作家の久保留亜の受賞作『ラ・フランス』の内容に惹かれ、彼女にその小説のモデルに会わせて欲しいと訪ねる。妻役の中村ゆり、久保留亜役の玉城ティナに加え、若葉竜也や志田未来らも出演している。

公開日: 11月4日(金)
監督: 今泉力哉
主演: 稲垣吾郎、中村ゆり、玉城ティナ
HP: madobenite.com

『恋人はアンバー』

©︎Atomic 80 Productions Limited/ Wrong Men North 2020, All rights reserved.

舞台は同棲愛が違法でなくなってから2年経った1995年のアイルランド。同性愛者に対し差別や偏見が根強く残る田舎町に暮らす、自身がゲイであることを受け入れられないエディと、レズビアンであることを隠しているアンバー。保守的な街で家族や友人にセクシュアリティを悟られないよう、高校生を卒業するまで期間限定で、恋人のふりをすることになった。性格も趣味も異なる2人だったが、ぶつかり合いながらも一緒に過ごし、悩みや秘密を打ち明けるうちに、お互いにとってかけがえのない存在となってゆく。『CURED』(2017) を手掛けた David Freyne (デビット・フレイン) 監督の最新青春映画、劇場にて噛みしめてみてはいかが。

公開日: 11月3日(木)
監督: David Freyne (デビット・フレイン)
主演: Fionn O’Shea (フォン・オシェイ)、Lola Petticrew (ローラ・ペティクルー)、Sharon Horgan (シャロン・ホーガン)
HP: dating-amber.asmik-ace.co.jp

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