TFP Recommends Exhibitions

【開催中】 今週のTFP的おすすめ展覧会

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【開催中】 今週のTFP的おすすめ展覧会

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現在開催中の展覧会や写真展、アートイベントから、The Fashion Post (ザ・ファッションポスト) のおすすめを毎週ピックアップ。今週はどこへ行こう。毎週火曜日更新。

※新型コロナウイルスの感染予防の取り組みに関する最新の情報については、各施設の公式サイトにてご確認をお願いします。

7月23日〜7月29日

内田紅甘、髙田将伍「見つめ合わない」

本展は、エッセイスト・俳優の内田紅甘と髙田将伍の二人によるもの。内田が2023年にflotsam booksで開催した展示「私からの眺め」では自身の内面にフォーカスしていたが、今回は、一度しか会ったことのなかった髙田とお互いの写真を並び合わせることによって同じ世界を捉えていながら、交わることのない二人の視線や、他者との関係性といった世界観を提示する。髙田は今までに即興的、反射的に撮ってきた記憶の断片とでもいうべき写真の一部を内田との展示に合わせて展示。内田は本展について、「”ひとり”と”ひとり”が見つめ合わずに、それぞれの視点で切り取った風景を繋げたら、どんな眺めが生まれるのだろう。私もはやく、それを見てみたい。」と語るように、どんな化学反応を見ることができるのか、ぜひ会場でご覧になってほしい。

場所: flotsam books
住所: 東京都杉並区和泉1-10-7
会期: 2024年7月26日 (金)〜2024年8月11日(日)
オープニングレセプション: 7/26 18:00〜
時間: 14:00〜20:00
入場料: 無料
HP: www.flotsambooks.com

「TOP コレクション 見ることの重奏」

奈良原 一高 〈デュシャン/ 大ガラス〉より 1973年 東京都写真美術館蔵 ©Narahara Ikko Archives

東京都写真美術館が37,000点を超える収蔵作品の中から、テーマに沿って選び抜かれた名品を定期的に紹介するシリーズ「TOP コレクション」。今回は「見ることの重奏」をテーマに掲げ、スマートフォンの浸透によって今や生活の一部となった「撮る」「見る」という行為を考え直す。写真作品にはひとつひとつ、作者や批評家、鑑賞者の様々なまなざしが内在しているものだ。例えば写真家は対象を独自の方法で見つめ、それをフレームにおさめる。批評家は自身の作品の見方を言語化することで作品を評価し、価値づける。鑑賞者は写されている事象と自らの個人的な経験や記憶を結びつけ、その関係性のなかで作品を見る。本展は Eugène Atget (ウジェーヌ・アジェ)、Man Ray (マン・レイ)、André Kertész (アンドレ・ケルテス)、Minor White (マイナー・ホワイト)、奈良原一高といった時代・地域を横断する14名の作家の約100点もの作品で構成されており、合わせて批評家の言葉も紹介することでその作品が歴史的にどのように評価されてきたかにも触れる。さらに令和5年度新規収蔵作品から、多様なカラーのレイヤーが織りなす抽象表現で知られるアメリカの写真家 Scott Hyde (スコット・ハイド) と、「80後(中国で80年代以降に生まれた若者)」世代を代表するアーティスト Chen Wei (チェン・ウェイ) の作品も初公開されるという。

会場: 東京都写真美術館 3階展示室
住所: 東京都目黒区三田 1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
会期: 2024年7月18日(木)~10月6日(日)
時間: 10:00-18:00 (木・金は20:00まで、8月30日(金)までの木・金は21:00まで開館) *入館は閉館時間の30分前まで
入場料: 一般700円 (560 円)、学生560円 (440円)、中高生・65歳以上350円 (280 円)
*( )は有料入場者20名以上の団体料金
*小学生以下及び都内在住・在学の中学生、障害者手帳を持っている方とその介護者 (2名まで) は無料
*8月30日(金)までの木・金曜日17:00-21:00はサマーナイトミュージアム割引 (学生・中高生無料 / 一般・65 歳以上は団体料金、要証明書)
休業日: 月 *月曜が祝休日の場合は開館し、翌平日休館
HP: topmuseum.jp

マーク・マンダース、トーマス・ルフ、杉本博司、ユアサエボシ「Gallery selection」

Mark Manders, Day Scene, 2023 © Mark Manders / Courtesy of Gallery Koyanagi Photo: Peter Cox

オランダ出身の Mark Manders (マーク・マンダース) は、現代のアートシーンで独自の位置を占める作家。本展において日本初公開を迎える新着の彫刻作品は、頭部の断面の背後に緑に近い青色の塗料が使われている。Manders 自身が「言葉では定義できない」と形容するこの色は、時に自作の Fake Newspapers (架空の新聞) と組み合わされ、時に空や海などの風景として作品に登場する。本作ではタイトル「Day Scene」にもあるように、日中の空の色を表しているのかもしれない。その他にも視覚や既成のイメージを考察する写真家 Thomas Ruff (トーマス・ルフ) がNASA (ナサ) の探査船が撮影した火星の画像をもとに制作した「ma.r.s」や、紫綬褒章・文化功労者にも選出された現代美術作家・杉本博司が映画1本分の時間を1枚の写真に収めた「劇場」、大正生まれの三流画家という設定で創作活動を行うユアサエボシが今年3月に国立西洋美術館で発表した抽象画も展示されるという。

会場: ギャラリー小柳
住所: 東京都中央区銀座 1-7-5 小柳ビル 9階
会期: 2024年7月4日(木)~8月21日(水)
時間: 12:00-19:00
入場料: 無料
休業日: 日・月・祝 *夏季休廊: 2024年8月13日(火)~17日(土)
HP: gallerykoyanagi.com

長嶋りかこ「色と形のずっと手前で」

「色と形のずっと手前で」は、グラフィックデザイナー・長嶋りかこが妊娠、出産、育児に奮闘する中で書き溜めてきたメモをもとに綴られた書籍のタイトル。刊行を記念した本展覧会では、書籍の内容をもとに構成されたインスタレーションを文章とともに楽しむことができる。長嶋が母になって気づいたのは、仕事と育児の両立の難しさだ。一方で「子どもが手をひいて連れて行ってくれる、土の匂いがする景色」と述べているように、子どもの目を通すことによってしか見られないものもある。作家自身の体験から生み出されたありのままの言葉は、きっとあなたの悩みに寄り添ってくれるはずだ。7月20日(土)には長嶋に加えてアートマネージャーの野田智子、キュレーターの林曉甫を招いたトークイベントも開催。表現の現場で子どもを持つこと、家族やジェンダーのバランスなどについて語り合うという。「こんなことに違和感を覚えるのは私だけなのだろうか」と思い悩むあなたにこそ、ぜひ足を運んでいただきたい。

会場: POST
住所: 東京都渋谷区恵比寿南2-10-3
会期: 2024年7月19日(金)~2024年8月4日(日)
時間: 11:00-19:00
入場料: 無料
休業日: 月
HP: post-books.info

「ヨーゼフ・ボイスとのダイアローグ展」

戦後ドイツ美術の第一人者 Joseph Beuys (ヨーゼフ・ボイス) の作品や活動を、現代日本の視点で検証する。1984年に来日した Beuys は8日間の滞在中、幅広い表現方法を通じて「拡張された芸術概念」つまり教育活動、政治活動、環境保護活動、宗教すらも「芸術」に包含することを唱えた。今回展示される彼の「ヴィトリーヌ」シリーズは、まさにこの概念を体現したものである。彼自身によるパフォーマンスなどで用いられた遺物を展示する装置として制作されたこの作品は、アウシュヴィッツ・ビルケナウ博物館にてガラスケースの中に収められている遺品と反響するもの。ドイツが背負うホロコーストの闇を芸術を通して探求し続けた Beuys のレガシーを感じることができる。そして彼の対話相手となるのは、6名の日本人作家だ。コンセプチュアルアーティスト・若江漢字は生前の Beuys から直接石膏で足型を取ったことがあり、写真家の畠山直哉は来日当時の彼のポートレートを撮影したという。他にも、認識論に基づいて統合的な時間感覚を再考する磯谷博史、「私」と「社会」が相対的に立ち現われるような絵画作品を制作する加茂昂、動物たちとの共作を通して人と生き物の関係性を再考する Aki Inomata、都市における「風景」の在り方や人々の意識の移ろいを表象する武田萌花などが参加する。Beuys の現代性を問い掛け、現代におけるアポリア (解決しがたい難問) を浮かび上がらせる展示となっている。

会場: GYRE GALLERY
住所: 東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3階
会期: 2024年7月17日(水)~9月24日(火) *8月19日 (月)はGYREの休館日
時間: 11:00-20:00
入場料: 無料
HP: gyre-omotesando.com

フィリップ・パレーノ「フィリップ・パレーノ:この場所、あの空」

《私の部屋は金魚鉢》2024年 © Philippe Parreno

1964年にアルジェリアに生まれ、現在はパリを拠点とする Philippe Parreno (フィリップ・パレーノ) は、現代フランス美術を代表するアーティストの一人だ。映像、音、彫刻、オブジェ、テキストやドローイングなど作品は多岐にわたるが、その意識は常に現実/フィクション/仮想の境界へと向けられている。また、芸術や「作者性」の概念への問題意識のもと数多くのアーティスト、建築家、音楽家と協働を行っており、スコットランドのアーティスト Douglas Gordon (ダグラス・ゴードン) と共同監督を務めた映画「ジダン 神が愛した男」(2006年) などの作品でも知られる。国内最大規模の個展となる今回は代表作である映像作品「マリリン」(2012年) をはじめ、初期作品から初公開のインスタレーションまで作家の幅広い実践を多面的に紹介。Parreno 自身が撮影した写真を含む、作品や展示風景、彼の身近な光景などアートと日常の間を捉えた断片的なイメージをプリントしたオリジナル T シャツ全11種も販売中だ。

会場: ポーラ美術館
住所: 神奈川県⾜柄下郡箱根町仙⽯原⼩塚⼭ 1285
会期: 2024年6月8日(土)~12月1日(日) 会期中無休
時間: 9:00-17:00 *入館は16:30まで
入場料: 大人 ¥2,200、大学・高校生 ¥1,700、中学生以下 無料、障害者手帳を持っている方および付添者 (1名まで) ¥1,100
HP: polamuseum.or.jp

エリザベス・グラスナー「Head Games」

Elizabeth Glaessner Sphinx with arms, 2024 Oil on linen 137.2 x 241.3 cm | 54 x 95 inch Photo: Guillaume Ziccarelli Courtesy of the artist and Perrotin

Elizabeth Glaessner (エリザベス・グラスナー) の作品制作は油絵具をキャンバスに垂らすことから始まる。キャンバスの表面に絵具が溜まると、工業用ブラシや窓掃除用のワイパーといった道具を用いてこれを塗り広げる。こうして描かれた人物像はぼやけた輪郭線が神秘的な雰囲気を放っており、彼女の故郷であり2019年から2020年にアーティスト・イン・レジデンスに参加したテキサス州ヒューストンの霧がかった景色のようだ。本展を構成するのは、小型絵画15点と大型絵画2点。西洋文学や世界の神話など、Glaessner が長年関心を寄せる複数のテーマを継続した新作絵画も展示される。小型の絵画作品がこのように一堂に会することはごくまれだが、そのスケール感は絵具の凹凸やそこに混ぜ込まれたガラスビーズといった細部まで観察することを可能とする。作品との親密な対話を通して、Glassner の独特な制作プロセスやその心の内を垣間見られることだろう。

会場: ペロタン東京
住所: 東京都港区六本木 6-6-9 ピラミデビル 1階
会期: 2024年7月2日(火)~8月31日(土)
時間: 11:00-19:00
入場料: 無料
休業日: 日、月、祝
HP: perrotin.com

「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」

「内藤礼:すべて動物は、世界の内に ちょうど水の中に水があるように存在している 2022」2022 年、神奈川県立近代美術館 葉山 《母型》2022[2009]年 水、ガラス瓶 撮影:畠山直哉

太陽が形づくる光と影、地が生成する水や石、大気が織りなす風や雨・・・。1961年生まれの美術家・内藤礼は、私たちの傍らにある自然の諸要素を通して「地上の生の光景」を見出す作品を生み出してきた。本展の原点は、東京国立博物館の収蔵品・建築空間と内藤との出会いにある。約12万件の収蔵品の中から内藤が選んだのは縄文時代の土製品。注文主など作り手以外の意図が制作に関与するようになる前のこの時代、「つくる」という営みは自然・命への畏れや祈りとつながっていた。生の求めに迫られてつくりだされた一つ一つの土製品は、人間本来の姿を私たちに伝えるようである。本展をきっかけに鎧戸が開放された展示室には太陽の光が差し込み、天気や時間帯により刻々と変化する光が人と自然のあわいに起こる親密な協和をそっと浮かび上がらせる。本展はエルメス財団との共同企画であり、展示は2か月後に公開される銀座メゾンエルメス フォーラムの空間へと続き、その後再び東京国立博物館へと戻ってくるという。重なり合いながらも隔たりを持つ2会場での展示を通して、原始を生きた人々と現代を生きる私たちに通ずる精神世界をきっと感じ取れるはずだ。

会場: 東京国立博物館 平成館企画展示室、本館特別5室、本館1階ラウンジ
住所: 東京都台東区上野公園 13-9
会期: 2024年6月25日(火)~9月23日(月・休)
時間: 9:30-17:00 ※入館は閉館の30分前まで
入場料: 一般 1,500円、大学生 1,000円 *高校生以下、障がい者とその介護者1名は無料
休業日: 月曜日 (ただし7月15日、8月12日、9月16日・23 日は開館)、7月16日(火)、8月13
日(火)、9月17日(火)
HP: www.tnm.jp

本城直季「Small Cruise」

© Naoki Honjo

「シノゴ」と呼ばれる4×5の大盤フィルムカメラを使用し、人物や風景をミニチュアのように撮影する独特の手法で知られる本城直季。その作風はしばしば「虚構」「非現実」といった無機質な言葉で表現されるが、俯瞰で写された風景からは「まち」や「ひと」に向けるあたたかな眼差しが感じられる。表面的な情報の省略は人々や動植物、自然の営み、息遣いをより色濃くし、物事の本質を浮き彫りにするのだ。本展では代表作『small planet』をはじめ、『東京』『京都』『tohoku311』『plastic nature』『kenya』などの写真集から年代、エリア、テーマを定めず横断的に選ばれた全32作品が登場。会場が位置する虎ノ門ヒルズ ステーションタワーを上空から臨んだカットは、本展のために撮り下ろした新作だという。何を「見て」、何が「見える」のか。主観と客観を行き来させながら本城直季が捉えた小さな地球、非現実のユートピアの巡航をぜひ楽しんでほしい。

会場: art cruise gallery by Baycrew’s
住所: 東京都港区虎ノ門2-6-3 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー 3階 SELECT by BAYCREW’S内
会期: 2024年6月28日(金)〜2024年8月22日(木)
時間: 11:00-20:00
入場料: 無料
休業日: 不定休
HP: artcruisegallery.com

ヴェロニカ・ディッティング「フォリオ フォリオ フォリオ:プリント バイ ヴェロニカ・ディッティング」

雑誌『ザ・ジェントルウーマン』のクリエイティブディレクターとして12年間にわたり、計24冊を制作してきた Veronica Ditting (ヴェロニカ・ディッティング)。本展覧会では、ヴェロニカによって過去20年間にわたって手がけた本や雑誌、その他の出版物、展覧会用デザイン作品をはじめとした様々な印刷物を紹介する。メインプロジェクトの一つに、『ザ・ジェントルウーマン』誌がある。同誌の考え抜かれたレイアウトと、読者に人気の高い参考情報ページにフォーカスされ、編集に対するヴェロニカのアプローチの手法に着目。また、HERMÈS (エルメス) のビューティ部門立ち上げを牽引した多くの印刷物も展示される。さらに、完成品だけではなく、写真家チュウ・ヤンよる模型やダミー、校正刷り、デザインスケッチなどの素材を集めた大規模な写真作品群も展示する予定だ。

場所: 京都dddギャラリー
住所: 京都市下京区烏丸通四条下ル 水銀屋町620 COCON烏丸3F
会期: 2024年6月8日 (土)〜2024年7月28日 (日)
時間: 火~金 11:00-19:00、土日祝 11:00-18:00
入場料: 無料
休廊日: 月曜日 (祝日・振替休日の場合はその翌日)、祝日の翌日 (土日にあたる場合は開館)
HP: www.dnpfcp.jp/CGI/gallery

マンボウ・キー「父親的錄影帶|Father’s Videotapes」

台湾のアート・ファッションシーンで注目を集める気鋭の写真家 Manbo Key (マンボウ・キー) による日本初個展。テーマとなったのは彼のパーソナルな経験である。事実婚をした両親のもとに生まれ父方の祖母に育てられた Manbo は高校生の頃、父親の禁断のコレクションである自撮りのセックス・テープを偶然発見してしまう。不安と戸惑い、そして好奇心に占領された彼のティーンエイジは、20年の時を経て、写真、ビデオ、オブジェ、インスタレーションを駆使した表題作『父親的錄影帶|Father’s Videotapes』へと結実した。そこで描かれるのは現代における「父親」という役割であり、父と息子の私的な対話であり、Manbo の自画像である。自らの最も深い秘密をさらけ出しつつも、アジアで初めて同性婚を認めた台湾の文化を反映したかのように鮮やかな色彩に溢れた本展には、多様で解放された未来の土台をつくる人へのエールが込められている。

会場: H BEAUTY&YOUTH
住所: 東京都港区南青山 3-14-17
会期: 2024年6月7日(金)~8月29日(木)
時間: 平日 12:00-20:00、土日 11:00-20:00
入場料: 無料
オープニングレセプション: 2024 年6月7日(金) 17:00-20:00
HP: united-arrows.co.jp

ミランダ・ジュライ「MIRANDA JULY: F.A.M.I.L.Y.」

本展は、アメリカのアーティスト、映画監督、作家でもあるミランダ・ジュライの東京での初めての個展で、ミラノにあるプラダ財団の展示スペース Osservatorio (オッセルヴァトリオ) と同時開催となる。Mia Locks (ミア・ロックス) がキュレーションする東京展は、ジュライの最新作である、インスタグラムを通じた7人の見知らぬ相手との1年にわたるコラボレーションを元にしたマルチチャンネルビデオインスタレーション「F.A.M.I.L.Y. (Falling Apart Meanwhile I Love You)」を展示。作品の参加者はジュライからの一連のプロンプトに対するリアクション動画を送信し、それをジュライが SNS コンテンツ向けに開発された無料編集アプリの「切り取り」ツールを使って自分のスタジオに取り込むことで完成した。ジュライと参加者がまったく新しい身体言語を通じて親密さと境界線を模索するシュールなパフォーマンスのシリーズだ。ミラノ展でもロックスがキュレーターを務め、短編映画、パフォーマンス、インスタレーション作品、そして「F.A.M.I.L.Y. (Falling Apart Meanwhile I Love You)」の初公開など、1990年代初期から今日に至るまでジュライの30年に及ぶ活動を紹介している。

会場: プラダ 青山店6階
住所: 東京都港区南青山5-2-6
会期: 2024年5月9日 (木)~8月26日 (月)
時間: 11:00-20:00
入場料: 無料

マーク・レッキー「FIORUCCI MADE ME HARDCORE FEAT. BIG RED SOUNDSYSTEM」

Mark Leckey, Fiorucci Made Me Hardcore, (1999). Film Stills. © Mark Leckey. Courtesy of the artist and Gladstone Gallery

フォンダシオン ルイ・ ヴィトンの所蔵コレクションを東京、ミュンヘン、ヴェネツィア、北京、ソウル、大阪のエスパス ルイ・ヴィトンにて展示する「Hors-les-murs (壁を越えて)」プログラムの一環として行う本展。今回展示をする Mark Leckey (マーク・レッキー) は、彫刻、映像、パフォーマンス、コラージュアート、音楽など、マルチメディアで表現を続けるイギリス出身のアーティスト。2008年には世界有数の芸術賞であるイギリスの「ターナー賞」を受賞。これまでの作品はポップカルチャーとカウンターカルチャー、若者、レイヴ、ポップ、ノスタルジー、社会階級研究、イギリス史などの関心を反映している。本展では、「Fiorucci Made Me Hardcore (10周年リマスター版)」と「Felix the Cat」(2013年) を紹介する。

場所: エスパス ルイ・ヴィトン東京
住所: 東京都渋谷区神宮前5-7-5
会期: 2024年2月22日 (木)〜2024年8月18日 (日)
時間: 12:00-20:00
入場料: 無料
休館日: ルイ・ヴィトン表参道店に準ずる
HP: jp.louisvuitton.com