TFP Recommends Exhibitions

【開催中】 今週のTFP的おすすめ展覧会

rinted by Masato Seto

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【開催中】 今週のTFP的おすすめ展覧会

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現在開催中の展覧会や写真展、アートイベントから、The Fashion Post (ザ・ファッションポスト) のおすすめを毎週ピックアップ。今週はどこへ行こう。毎週火曜日更新。

※新型コロナウイルスの感染予防の取り組みに関する最新の情報については、各施設の公式サイトにてご確認をお願いします。

3月26日〜4月1日

「深瀬昌久展」

Printed by Masato Seto

1960年初頭より活動を始め、74年にニューヨーク近代美術館で開催された「New Japanese Photography」への出展、細江英公、東松照明、森山大道ともに85年-86 年にかけて、オックスフォード近代美術館、フィラデルフィア美術館などを巡回した展覧会「BLACK SUN: THE EYES OF FOUR」など、60年代から90年代初頭にかけての日本写真史において最も重要な作家の一人といえる深瀬昌久。本展は長年深瀬のアシスタントとして活動をされた写真家・瀬戸正人に監修を担当し、深瀬の代表作である「鴉」と共に、深瀬が見つめた70年代から80年代の東京という街に視点を置き展示を行う。また、昨年代々木八幡にオープンしたアポイント制のブックストア「Hi Brige Books」が期間中POP UPでブックスペースを展開。 深瀬の活動時期と同年代のヴィンテージブックや写真集など、オーナーである髙橋氏がセレクトした書籍を展示販売する。この機会をお見逃しなく。

会場: SAI
住所: 東京都渋谷区神宮前 6-20-10 RAYARD MIYASHITA PARK South 3F
会期: 2024年3月23日 (土)〜4月14日 (日)
時間: 11:00-20:00
入場料: 無料
HP: www.saiart.jp

高木由利子「chaoscosmos vol.2 – sakura -」

sakura 2016

独自の視点から、衣服や人体を通して「人の存在」を撮り続け、映像を含め新たなアプローチに挑戦する高木由利子。7年前に樹齢150年の2本の山桜が聳え立つ、標高1000mの土地に移住。桜の大木と暮らすようになり、目まぐるしく変容していく様をより一層観察するようになった。2022年に続いて2回目の開催となる「chaoscosmos」展では、その桜の姿を映し出した記録を展示する。

場所: GYRE GALLERY
住所: 東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3F
会期: 3月1日 (金)〜4月29日 (月)
時間: 11:00-20:00
入場料: 無料
HP: gyre-omotesando.com

小見山峻「City Dive Shinjuku」

©︎ 小見山峻

「City Dive」は、カメラをバイクに搭載し街を縫い回ることにより、運転と風の振動によって夜の街を描き出すシリーズ。今回展示されるのは、2019年に発表された作品群の新作。その街の特有の地形や光源、リズムを可視化させ、街そのもののバイタルを心電図のように浮かび上がらせる。小見山が夜の新宿にて「City Dive」を行い、忙しない都市の呼吸を光の波形をもって読み解いた軌跡を制作。新宿の街並みをグラフィカルに表現した本作は、作品が撮影された新宿で展示される。

場所: THE KNOT TOKYO Shinjuku
住所: 東京都新宿区西新宿4-31-1 2F
会期: 2024年3月22日 (金)〜2024年4月22日 (月)
レセプション: 3月22日 19:00-21:00
時間: 10:00-22:00
入場料: 無料
HP: hotel-the-knot.jp/tokyoshinjuku

BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」

世界の様々な都市にGENE (遺伝子) があるとするならば、それはどのように抽出できるのか。様々な都市を移動しアートプロジェクトや展覧会制作をおこなうアートアンプリファイヤの吉田山が企画構想を手がけるプロジェクト作品「都市GENEの抽出・反転・流通」を始動。その皮切りとして、横浜トリエンナーレの関連展覧会であるBankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」に出展する。「都市GENEの抽出・反転・流通」では都市のGENE(遺伝子)を抽出するための地図を発表。また、展示期間中、地図をもとに横浜の街に繰り出し、植物を発見、採集、そして蒸留することで、横浜という都市を香りから観察する植物採集+蒸留ツアーを行うという。粘菌のように街を歩き、植物を観察することで、都市の水脈をたどる。

会場: BankART Station+周辺会場
住所: 神奈川県横浜市西区みなとみらい5-1 新高島駅 B1F
会期: 2024年3月15日 (金)〜6月9日 (日)
時間: 11:00-19:00
休業日:木曜日 *4/4、5/2、6/6を除く (BankART Station)
入場料: 一般¥3,300、横浜市民¥3,100、学生¥2,000
HP: www.bankart1929.com

アピチャッポン・ウィーラセタクン「Solarium」

©️Apichatpong Weerasetakul Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE

長編映画作品『ブンミおじさんの森』(2010)でタイ映画初の最高賞パルムドールを獲得するなど、世界的に注目される映像作家 Apichatpong Weerasethakul (アピチャッポン・ウィーラセタクン)。SCAI THE BATHHOUSE での7年ぶりの個展となる本展でメインとなるのは、同氏が幼少期に夢中になったホラー映画『The Hollow-eyed Ghost』(1981)から着想を得て制作した新作インスタレーション「ソラリウム」(2023)。ドローイング作品を初めて一般公開。さらに、さまざまな時間の表現を集めた「Boxes of Time」(2024)も展示。ギャラリーには5つの箱が置かれ、それぞれの箱には2分から1年までの時間を凝縮して撮影された52枚の写真が収められている。是非会場でアピチャッポンの作品を堪能して。

場所: SCAI THE BATHHOUSE
住所: 東京都台東区谷中6-1-23
会期: 2024年3月16日 (土)〜2024年5月25日(土)
時間: 12:00-18:00
休館日: 日、月、祝日
入場料: 無料
HP: www.scaithebathhouse.com

ニック・ドイル「American Blues」

Nick Doyle Large Straight, 2024 Dyed denim on custom panel 93.2 x 62.2 cm | 36.68 x 24.5 inch Photo by Guillaume Ziccarelli Courtesy of the artist and Perrotin

ニューヨークを拠点に活動するアーティスト、Nick Doyle (ニック・ドイル) の日本初となる本展。デニムをコラージュして制作された壁掛け立体作品で最もよく知られるドイルは、アメリカ文化とその文物の語彙を浸透させることで、欲望や過剰さ、有害な男性性を検証。本展「American Blues」では、巨大なデニム作品と不気味な立体作品を発表。ノスタルジアの危険性と消費主義との変化する関係を強調するべく展開する。また、ギャラリーでの個展にあわせて、アートフェア東京2024にてソロ・プレゼンテーションも実施。

場所: ペロタン東京
住所: 東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル1F
会期: 2024年3月6日 (水)〜2024年4月27日 (土)
時間: 11:00-19:00
休業日: 月、日、祝日
入場料: 無料
HP: leaflet.perrotin.com

大矢真梨子「La lumière」

写真家・大矢真梨子は、これまでに自己の記憶と向き合いながら、湧き上がる感情を「光」として表現した作品を発表してきた。教会のステンドグラスから漏れる光や、閉ざされた薄暗い室内にひそやかに広がる光など。大矢のレンズを通して捉えた過去の作品群は、感情の複雑さを連想させるものだった。本展は、自然界のはかない美しさとその中に息づく強靭な生命力へと対象を見出した、未公開作品を含む29点と映像作品で構成。大矢は、光を柔らかく捉えることでフォルムの輪郭を溶かし、対象を夢幻的に写しながらも、影の先にある光を確かな存在として可視化する。アニエスベー京都BAL店のアートウォールでも、本展と同名の展示が開催中なので、青山ギャラリーの展示と合わせて是非チェックしてみて。

会場: アニエスベー ギャラリー ブティック
住所: 東京都港区南青山5-7-25 ラ・フルール南青山2F
会期:2024年3月9日 (土)〜4月7日 (日)
時間: 12:00-19:00
休廊日: 月曜日
入場料: 無料
HP: www.agnesb.co.jp

System of Culture「Exhibit 6」

System of Culture は、小松利光、佐々木祐真の2名によって2017年に結成された写真家ユニット。写真という仕組みと機能を扱い、日常のシーンを切り取るのではなく、演出により作られた写真を作品とすることで、鑑賞者に物事に対する視点の変化を投げかけている。近年では「JAPAN PHOTO AWARD 2021」受賞のほか、2023年に新宿「NEWoMan ART wall / WINDOW DISPLAY」にて展示発表してきた。本展では東京では未発表の作品を展示するほか、System of Cultureの全てのシリーズをまとめた作品集『Book 2』の販売も行う。System of Culture が作る作品をぜひ会場でご覧あれ。

会場: parcel
住所: 東京都中央区日本橋馬喰町2-2-14 まるかビル2F
会期: 2024年3月16日 (土)〜4月14日 (日)
時間: 14:00-19:00
休廊日: 月、火、祝日
入場料: 無料
HP: parceltokyo.jp/exhibition

KINJO「Come From Somewhere」

KINJO “Untitled” 2024, Oil stick, aerosol, acrylic on canvas, 228 x 182 cm

アーティスト・KINJO は沖縄にルーツを持ち、日本と関わりの深いアメリカ文化を題材にした絵画や立体、パフォーマンスを発表している。本展はタイトルである「Come From Somewhere (何処からかやってくる)」が示すように、さまざまなルーツのものを再構成し、横断する新作絵画や、キャンバスに異素材をパッチワークした立体作品の新作を発表。「普段目にしている商品パッケージや、看板など、街で目にするものの認識は、どういった変遷があって、いま自分の目の前にあるのかという『どこから来たのか?』を果たして気に留めることのほうが少ないように、文化も同じで、歴史の中で色々なものを混ぜこぜにしたものを自然に受容している感覚」とKINJOは話し、絵を切り刻み、コラージュし、パッチワークのように組み合わせることによって全く別の作品を生み出したシリーズが展示される。

会場: PARCEL
住所: 東京都中央区日本橋馬喰町2-2-1 DDD HOTEL 1F
会期: 2024年3月16日 (土)〜4月28日 (日)
時間: 14:00-19:00
休廊日: 月、火、祝日
入場料: 無料
HP: parceltokyo.jp/exhibition

「遠距離現在 Universal / Remote」

本展は、2020年から始まった3年間のパンデミックの時期を現代美術を通して振り返る展覧会。タイトル「遠距離現在 Universal / Remote」は、常に遠くあり続ける現在を忘れないために造語されたもの。本展は、「Pan- の規模で拡大し続ける社会」、「リモート化する個人」といった2つのテーマを軸に、このような社会的条件が形成されてきた今世紀の社会のあり方に取り組んできた8名と1組の作品を紹介する。出展アーティストは井田大介、徐冰 (シュ・ビン)、Trevor Paglen (トレヴァー・パグレン)、Giorgi GagoGagoshidze (ジョルジ・ガゴ・ガゴシツェ)+Hito Steyerl (ヒト・シュタイエル)+Miloš Trakilović (ミロス・トラキロヴィチ)、地主麻衣子、Tina Enghoff (ティナ・エングホフ)、Jeamin Cha (チャ・ジェミン)、Evan Roth (エヴァン・ロス)、木浦奈津子。日本で初めての紹介となるアーティストの作品を含め、アジア、欧米、北欧など国際的に活躍しているアーティストたちの作品を通じて、ポストパンデミック社会と個人の在り方を鑑賞者とともに読み解く。

場所: 国立新美術館 企画展示室 1E
住所: 東京都港区六本木 7 丁目 22-2
会期: 2024年3月6日 (水)~6月3日 (月)
時間: 10:00-18:00 (入場は閉館の30分前まで) *毎週金・土曜日は20:00まで
休館日: 火曜日 *ただし4月30日(火)は開館
入場料: 一般¥1,500、大学生¥1,000、高校生・18歳未満の方 (学生証または年齢のわかるものが必要)・障害者手帳をご持参の方 (付添の方1名含む)は入場無料
HP: www.nact.jp

「中平卓馬 火―氾濫」

中平卓馬《「氾濫」より》1971年、発色現像方式印画、42.0×29.0cm 東京国立近代美術館 ©Gen Nakahira

日本の戦後写真における転換期となった1960年代末か70年代半ばにかけて、大きな足跡を記した写真家である中平卓馬 (1938-2015)。雑誌編集者というキャリアから始まり、1965年から写真家、批評家として活動を開始。その後1977年の昏倒・記憶喪失とそこからの再起などの劇的なエピソードで彩られている。本展では、初期から晩年まで約600点の作品・資料を全5章に分けて紹介。あらためて中平の仕事を丁寧に辿りながら、再起後の仕事の位置付けについても再考していく。

場所: 東京国立近代美術館
住所: 〒102-8322 東京都千代田区北の丸公園3-1
会期: 2024年2月6日 (火)〜2024年4月7日 (日)
時間: 10:00-17:00 (金・土曜は20:00まで) *入館は閉館の30分前まで
観覧料: 一般¥1500、大学生¥1000、高校生以下および18歳未満、障害者手帳をお持ちの方とその付添者 (1名) は無料
休館日: 月曜日 (3月25日は開館)
HP: www.momat.go.jp
お問い合わせ: 050-5541-8600 (ハローダイヤル)

マーク・レッキー「FIORUCCI MADE ME HARDCORE FEAT. BIG RED SOUNDSYSTEM」

Mark Leckey, Fiorucci Made Me Hardcore, (1999). Film Stills. © Mark Leckey. Courtesy of the artist and Gladstone Gallery

フォンダシオン ルイ・ ヴィトンの所蔵コレクションを東京、ミュンヘン、ヴェネツィア、北京、ソウル、大阪のエスパス ルイ・ヴィトンにて展示する「Hors-les-murs (壁を越えて)」プログラムの一環として行う本展。今回展示をする Mark Leckey (マーク・レッキー) は、彫刻、映像、パフォーマンス、コラージュアート、音楽など、マルチメディアで表現を続けるイギリス出身のアーティスト。2008年には世界有数の芸術賞であるイギリスの「ターナー賞」を受賞。これまでの作品はポップカルチャーとカウンターカルチャー、若者、レイヴ、ポップ、ノスタルジー、社会階級研究、イギリス史などの関心を反映している。本展では、「Fiorucci Made Me Hardcore (10周年リマスター版)」と「Felix the Cat」(2013年) を紹介する。

場所: エスパス ルイ・ヴィトン東京
住所: 東京都渋谷区神宮前5-7-5
会期: 2024年2月22日 (木)〜2024年8月18日 (日)
時間: 12:00-20:00
入場料: 無料
休館日: ルイ・ヴィトン表参道店に準ずる
HP: jp.louisvuitton.com

「GUCCI VISIONS」

2023年6月にオープンしたグッチ銀座上層階の「グッチ銀座 ギャラリー」で開催中の「Gucci Visions」は、GUCCI (グッチ) の102年の歴史を振り返り、そのシグネチャーアイテムやアイコニックなモチーフ、そして唯一無二のクリエイションを築き上げてきた歴代のクリエイティブ・ディレクターや職人たちの才能にオマージュを捧げるエキシビション。2フロアからなる空間に6つのイマーシブな展示ルームを展開。GUCCI を象徴するテーマやアイコン、そしてハンドバッグ、ラゲージ、ウェアなどアーカイブから厳選された展示品の数々は、GUCCI の芸術性が永遠に続いていくことを物語っている。夢を抱いてブランドを創設した Guccio Gucci (グッチオ・グッチ) から、パイオニア精神と共に歩んだその息子たち、そしてパワフルなイマジネーションを発揮した近年のクリエイティブ・ディレクターたちに至るまで、GUCCI を世界有数の愛されるラグジュアリーブランドへと育て上げた先人たちの、クリエイティブな作品を会場でご覧あれ。

場所: グッチ銀座 ギャラリー
住所: 東京都中央区銀座4-4-10 グッチ銀座6-7階
会期: 2023年10月19日(木)〜2024年4月21日(日)
時間: 11:00-20:00
入場料: 無料、予約不要
HP: www.gucci.com