
beautiful chaos: 美しき混沌
dover street market ginza
aw20 collection digital book
model: serena motola & hao
photography: mitsuo okamoto
styling: mana yamamoto
hair: asashi
makeup: uda
designer: yu seida
「美しき混沌」をコンセプトに2012年3月にオープンした Dover Street Market Ginza (ドーバー ストリート マーケット ギンザ)。その空間には、COMME des GARÇONS (コム デ ギャルソン) の全ラインをはじめ、ストリートからラグジュアリーまで様々なテイストのブランドがアート作品やオブジェと共にディスプレイされている。
1階から6階エスカレーター両脇には、彫刻家・名和晃平による彫刻作品「White Pulse (ホワイトパルス)」がビルを貫くように配置されていて、まるで巨大なエネルギーの塊が脈拍のように物凄いスピードで1階から上の階に移動しているようだ。
2階には、パリの建築スタジオ「Coudamy Architectures (クダミー アーキテクチャーズ)」による無数ものベニア板を重ね合わせてできた巨大な樹木のインスタレーションが両サイドに配置されている。天井まで侵食したその姿には内に秘めた力強い生命力を感じる。COMME des GARÇONS JUNYA WATANABE MAN (コム デ ギャルソン ジュンヤ ワタナベ マン)のスペースには、イギリス人アーティスト Graham Hudson (グラハム ハドソン) による、日用品、廃棄物、鉄パイプを使ったアートピースがあり、大胆にもその作品自体に洋服をディスプレイしている。
また2階には、イギリス人アーティスト Michael Samuels (マイケル・サミュエルズ) による古い家具をコラージュした作品から制作したフィッティングルームや、セットデザイナー Andy Hillman (アンディ・ヒルマン) による巨大な薔薇のオブジェが目を引く。
3階、4階、そして7階には、不定期にアーティストが変わる巨大なビジュアルボードが目に飛び込んでくる。アメリカ人の写真家 Cindy Sherman (シンディ・シャーマン) から始まり、生け花の前衛表現を追求した華道家 中川幸夫、そして今現在は清川あさみによる90年代の若者たちのスナップ写真に刺繍を施した作品群「TOKYO MONSTER」を見ることができる。
4階 PLAY COMME des GARÇONS (プレイ コム デ ギャルソン) スペースの横にある、まるでタイムマシーンのような近未来的なフィッティングルームはバンクーバーの建築事務所 Patkau Architects (パトコー アーキテクツ) によるもの。1階エレベーター前、4階と6階に無造作に置かれている巨大化したスズメバチのオブジェはイギリス人舞台美術家 Michael Howells (マイケル ハウエルズ) によるもの。
5階 COMME des GARÇONS スペースに点在している真っ白な古代神殿の柱のようなオブジェは彫刻家 Matt Clark (マット・クラーク) の作品。ある種の緊張感が漂う空間がそこには広がっている。
6階には巨大なスズメバチのオブジェを制作した Michael Howells による壁紙が圧巻だ。古い屋敷の中に迷い込んだスズメバチたちに遭遇して思わずドキッとしてしまうだろう。
また同じフロアの壁には、日本に二人しかいないといわれている富士山の絵を描く銭湯絵師の一人で、ローラーを使ってスピーディに絵を描く方法を日本で初めて考案した中島盛夫による富士山の絵が描かれている。
7階には書籍スペース BIBLIOTHECA (ビブリオテカ) があり、洋書のアートブックやフォトブックを中心に独自の目線でセレクトしたアイテムが並んでいる。中には一般書店では流通していない希少性の高い本もあり、ふらっと立ち寄ったら最後、欲しくなる1冊が見つかるはず。
beautiful chaos: 美しき混沌