第69回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞、グザヴィエ・ドラン監督の最新作が来年2月に公開決定！

『It’s Only The End Of The World（原題）』©Shayne Laverdière

先日の2016年5月22日に閉幕を迎えた第69回カンヌ国際映画祭コンペティション部門グランプリ受賞した、Xavier Dolan (グザヴィエ・ドラン) 最新作『たかが世界の終わり』が2017年2月11日 (土) 新宿武蔵野館他で全国順次ロードショーとなる。

若干27歳にして、前作『Mommy/マミー』の審査員特別賞受賞、前々作『わたしはロランス』でのある視点部門女優賞受賞に続き、3作連続となるカンヌ映画祭での受賞という前代未聞の快挙を成し遂げている Xavier Dolan。「若き美しき天才」と称され、その才能は次世代の映画界を担う監督として世界中が注目している。

彼が脚本・監督を手掛けた本作は、劇作家 Jean-Luc lagarce (ジャン=リュック・ラガルス) の舞台劇「まさに世界の終わり」を基にしており、長い間帰郷していなかった若手の作家が、12年ぶりに故郷に帰り家族に自身の死が近づいていることを告白することで表面化する、家族の葛藤、そして愛、それぞれの生と死を描く瞑想的なストーリーとなっている。

『It’s Only The End Of The World（原題）』© Shayne Laverdière

キャストには、Marion Cotillard (マリオン・コティヤール）の他に、 Léa Seydoux (レア・セドゥ)、 Gaspard Ulliel (ギャスパー・ウリエル) を中心に、Vincent Cassel (ヴァンサン・カッセル)、Nathalie Baye (ナタリー・バイ) ら、フランス映画界のベテラン俳優が集結。

カンヌの授賞式のスピーチで Xavier Dolan は、下記のように涙ながらに喜びを語った。

「この作品のエモーションを理解してくれてありがとう、とお礼を言いたいです。個人の感情をほかの誰かと共有することは、簡単なことではありません。僕たちがこの世で求める唯一のことは、愛し、愛されることです。特に僕は、愛されたい欲求が強いのだと思います。自分が成長し、演出を追求するにつれ、理解されることが難しくなったように感じていました。でも、今日、僕は自分がなにものなのか？をようやく理解できました。」

同映画祭で、人間性の内面を豊かに描いた作品に与えられるエキュメニカル審査員賞も受賞した彼は、映画界のみならず、Louis Vuitton (ルイ･ヴィトン) のアンバサダーとしてワールドワイドの広告キャラクターに起用されるなど、Dolan の快進撃はとどまること知らない。公開までまだ半年以上と待ち遠しい本作だが、彼の今までの作品を見ながら心待ちにしておくのをお勧めしたい。

Next

Prev

1/6

＜ストーリー＞
描くは「ある青年の最期の帰郷」その旅の先はー。青年ルイは、「もうすぐ死ぬ」ことを伝えるために、かえりみることなく距離を置いてきた母、兄夫婦、妹が住む家に帰ってきた。平穏な日常が非日常となったルイのまえで、日々の不満や、他愛もない会話を繰り広げる家族と過ごす中、告白の機会を失ったルイはー。